
第5回交流研修会を開催しました!
6月22日金曜日、第5回交流研修会を東京都保健医療公社 多摩南部地域病院にて開催いたしました。
先般のアンケート結果により今回は金曜日に開催し、以下の問題提起についてディスカッションを行いました。
①メンタルヘルス研修について
・メンタルヘルス問題を誰に何を伝えるのか?
研修の中では、精神疾患の内容やストレスコーピングなどの一般的な知識
習得が少なくありません。
メンタルヘルスに罹患し、発症した場合は、精神科医による診断治療が必
要です。コーピングの知識習得も、ストレスに晒されたときの手段です。
1次予防に立ち返ってみると、企業として衛生管理者として、メンタルヘ
ルスに発展する前に対策を講じなければなりません。
・ラインケアでは何を伝えるの?
仕事をすることで賃金が対価として支払われます。つまり、仕事はしなけ
ればなりません。
仕事をする際に生じる様々な葛藤=ストレスに対する抵抗をどのようにコ
ントロールするのか?が管理職に求められるヘルスマネジメントです。
仕事の命じ方、目標や到達点の明示、モチベーション(動機づけ)を高め
ること、そして、労働者同士の行動特性を踏まえた人間関係の構築などに
視点を置くべきであり、顔色が悪いとか元気がない等のストレス反応が起
こさないための対策が求められます。仕事を円滑に行うことは心の健康も
確保しないと成立しません。メンタルヘルス対策はモチベーション管理か
ら行うことが必要かもしれません。
②ストレスチェック結果のフィードバック
個人への結果は個人宛に通知され、高ストレス者には医師との面接が希望
によって実施されます。組織の集団結果分析は、全国平均との差が示され
職場の概要が把握できるかもしれません。
問題は、個々人が感じているストレスは、職場内と仕事に起因しているも
のですから、職場の実態と何がストレッサーとなっているのか?を見つけ
て対策を立てなければなりません。ここでも衛生管理者の職場巡視活動が
大きな有効手段に活用できます。
ストレス研修においても、上述したメンタルのそれと同様に一般的な範疇
で、ストレス反応を中心にした2次予防に関する内容が中心です。
衛生管理者と産業医が連携したストレスマネジメントの具体的な対策を集
う会では提案していきます。
③過重労働問題への対応 労務管理と労働衛生管理の側面から
時間外労働時間数(45時間を超える)による対応が主体ですが、時間の
みならず、労働密度や強度、予期せぬ出来事など、仕事の内容への言及が
必須です。すなわち、仕事の状況により45時間未満でも健康に影響を及
ぼす可能性もあります。
この案件は、9月に東京・蒲田で開催される第28回日本産業衛生学会全
国協議会で、当集う会による自由集会で発表します。ぜひご参加下さい。